とりあえず始めてみること【ディレクターズコラム】

前回の投稿でオーナーしおんぬがレーベル1周年を語ってから、だいぶ遅れてディレクターのキタジマも筆を取った次第です。(すみませぬ)

去年の6月から表向きに始動したdivergent recordですが、いまだに「我々はこれをやる団体だ」といったモノがありません。今後も作るつもりはそんなにないですが笑
それはある意味、やりたいと思ったこと、出来ると思ったことはなんでもやるし、レーベルとはこう言うモノというの決まり事に縛られることがないので、ボク個人としてはとても気持ちに無理がないのです。

ボクらが最初にやってみたことは、ディストロ(Webショップ)の開業。かなり参入障壁が低くなった昨今ですが、簡単なようで色々な人の協力があって出来たことです。

そして、elephant 「vermilion」リリース。これはもうバンドだけでなく、様々な業者さんとも関わりが広がって、タワレコにもCDが並ぶように。SNSでも反響を多くの反響をいただき、全国にアルバムを届けることが出来ています。

これらは全部、大体思いつきと勢いで始まっています笑
勝算とか打算とか全然ないし、生産性や確実性なんかもあんま考慮されていない。

ただ、結果としてdivergent recordが今日も在るのも、vermilionをあなたが聴くことが出来るのも、単純にボクらが始めてみたからです。

普通会社の場合、何かを始めるにもそれなりの客観的根拠や確からしさが必要です。「こんなニーズがあるから、〇〇をやると、XXにこれくらい効果がある」と言った説得が求められます。

そこをある程度個人の熱量で突破できてしまうのが、インディレーベルとしての強みかもしれません。

レーベルを始める前の自分が痛感していたのは、「最もらしい始める理由がない」ことを「始めない理由付けに利用していた」ということです。
わざわざレーベルなんてものを始めない理由なんてたっくさんあるけど、そう思い込むと何にも出来ない自分だけが色濃くなっていく。

実際に始めてみて知ったこと、感じたことは山程あります。そしてそれは、始めてみなかったら決してわからなかったこと。これだけは後付けでも、始める理由になると今は思ったりします。

この未曾有の状況の中「始められること」「やっていいこと」の制限が多い中、何に没頭できるか?情熱を注げるか?次何をしたいのか、何を始めようかを、今は考えています。